【東京編】チャンピオン日記!世界最強の立ち技格闘技、ムエタイに遭遇!(続き)

ムエタイ。その歴史は古く、13世紀に興ったタイ族による初めての王朝スコータイにおいても、軍隊の実践格闘技としてすでに取り入れられていたという(タイ国政府観光庁より)。そして、タイ全土の至る所にムエタイのジムがあり、その選手の数は数え切れない。4、5歳から練習を始めて試合をし、大人になる頃には100戦どころか200戦300戦を越える選手がざらにいる。

こういったムエタイについての事実を知れば知るほど、僕の気持ちは揺れ動いた。テレビで見るK-1などの華やかな世界に憧れる一方、「本当の強さを求めたい」そんな気持ちが心の奥底にあったからだ。その当時のキックボクシングの日本チャンピオンは、戦績が10戦そこそこの人や大人になってからキックボクシングを始めた人もいた。日本のキックボクシングとムエタイを比べると、どうしてもキックボクシングは見劣りするのだ。そして、その差は試合にもはっきりと表れた。

日本のキックボクシングの団体は度々タイから有名選手を招聘し、自分たちの団体の日本チャンピオンなどと戦わせていた。日本人選手たちは玉砕覚悟で挑むのだが、その老獪なテクニックの前に何もできずに終わっていくのだった。ムエタイでは観客による賭けがあるため、判定決着に持ち込むことが多い。さっさとKOしてしまうと賭けが盛り上がらないため、ギャンブラーたちは好まないのだ。だから日本で初めて試合をするタイ人選手だと、実力差があっても日本人をKOしない選手もいる。そんな中、日本の各団体のチャンピオンクラスの選手をKOしまくっているタイ人選手がいた!しかも、ほとんどの試合が1RKOで終わっているのだ。

その選手はテクニック、スピード、パワー、そして精神面において圧倒的に日本人を上回っていた。日本人が好むパンチとローキックを主体に戦うファイターで、好戦的な選手だった。ただ後で知ったことだが、この選手も初めて日本で試合をした時は判定で勝利している。なぜならKOしてしまうのは良くないと思っていたからだ。だがそれ以降、日本ではKOが好まれると分かったし、日本人には簡単に勝てることが分かり、練習せずに日本へ来て試合をしていたため(つまりスタミナがないため)、1ラウンドから相手を倒しに行っていたようだ。

そしてある日突然、この選手が僕のジムへやって来たのだ!

そう、これが僕とムエタイの運命的な出会いだった…。

Follow me!