【東京編】チャンピオン日記！世界最強の立ち技格闘技、ムエタイに遭遇！
ken僕はキックボクシングの練習を始めるまで、テレビでK-1なども見たことがなく（もちろんK-1の事は知っていた）、格闘技に対して全く興味がなかった。それがキックボクシングを始めた途端、テレビで放送されるK-1は全て録画し、毎月発売される格闘技雑誌も欠かさず購入するようになった。さらにそれだけでは飽き足らず、水道橋や神田のビデオショップや本屋を回り、いろいろなキックボクシングの試合のビデオやDVDを探したり、以前に発売された古い格闘技雑誌を購入したりした。
「○○キックボクシングの団体は、今はこの人がチャンピンかぁ」「この前、後楽園ホールであった試合は○○が勝ったのかぁ」僕は雑誌のページをめくりながら、ジムの片隅で一人呟いていた。キックボクシングの世界チャンピオンを目指す僕にとって、当時は格闘技雑誌が一番の情報収集の場となっていた。なぜならテレビの地上波で、僕の階級（70kgぐらい）のキックボクシングの試合が放送されるわけでもなく、インターネットでもキックボクシングに関する情報がまだ少なかったからだ。
そして、僕は格闘技（主にキックボクシング）について段々詳しくなっていくと、雑誌の中にやたらと目にする格闘技があることに気づいた。その格闘技は「世界最強の立ち技」「立ち技格闘技最強」という言葉が代名詞で使われていた。現在流行っている総合格闘技は立ち技だけでなく、寝技もある。立ち技格闘技というのはボクシングや空手、キックボクシングなど立って戦う格闘技の事だ。「立ち技最強か…」僕はその言葉に惹かれつつも、最初はテレビで見る華やかなK-1や練習を始めて身近になってきたキックボクシングに憧れていた。しかし格闘技について詳しくなればなるほど、その立ち技最強と呼ばれる格闘技の存在が無視できないものとなっていった。その立ち技世界最強格闘技と言われていたのが、タイの国技「ムエタイ」だった。しかもキックボクシングは、そのムエタイを参考に日本人が考案したものだというではないか。そうキックボクシングの本場は、タイのムエタイだったのだ。
